社会保険の加入について
社会保険とは、一般的に
- 医療保険
- 年金保険
- 介護保険
- 雇用保険
- 労災保険
の5つの保険を総称した保険制度です。
経営者や従業員の病気やケガ、労働災害への備えとして機能します。
法人ならば、社会保険には必ず加入しなければいけません。
しかし1人会社として法人成りを検討している個人事業主にとっては、選択の余地があります。
はたして法人成りする決め手となるほど、社会保険は魅力的なのでしょうか?
その判断をメリット・デメリットの観点から行っていきましょう。
社会保険加入のメリット
社会保険のメリットは、1人会社を始める場合にも数多く存在します。
また、将来的に従業員を雇いたいと考えている場合にもメリットは大きいです。
節税に繋がる
社会保険料を支払うと「社会保険料控除」が受けられます。
これは個人事業主やフリーランスでも同様ですが、法人に成ると個人事業主より多くの保険を控除の対象にすることが可能です。
収入が増えてきたら法人に成ることで、結果的に節税できます。
経営者の年金が増える
法人に成ると年金の区分が国民年金から厚生年金へと切り替わります。
すると積み立てる金額が多くなるため、経営者が将来受け取れる年金を増やすことが可能です。
また国民年金は収入に比例して積立額が上がるので、収入が一定以上に達した経営者が年金額の物理的な負担を減らすという意味でも、法人成りして社会保険に加入するという選択が好まれています。
未来の従業員のためになる
社会保険に加入していると、従業員が安心して働けます。
個人事業主でも従業員を雇用できますが、社会保険への加入は任意です。
これは事業主にとっては負担が少なくなるとメリットがある一方で、従業員からすると会社に守られている意識が薄くなってしまいます。
将来雇うかもしれない従業員に安心して最大限の能力を発揮して貰いたいならば、法人として社会保険を確約してあげた方が長期的に良い結果をもたらすのです。
社会保険加入のデメリット
社会保険に加入するデメリットは、主に「お金」に関係することでした。
支出は増える
社会保険に加入することで様々な控除を受けられますが、お金を支払う負担は大きくなります。
いきなり法人としてスタートしようと考えていると、場合によっては利益より社会保険料等の支出が大きくなり、経営が赤字になるリスクがあるのです。
法改正への対応が求められる
1人会社の場合は「制度の変化への対応」が経営者に求められます。
社会保険に関わる知識は複雑で難しいため、有事の際に専門家に依頼できる体制を整えておきましょう。
1人で法人成りする場合はよく考えよう
もし法人成りを考えているならば、メリット・デメリットを照らし合わせて慎重に決断しましょう。
とはいえ、将来的に従業員を雇いたいという希望があるならばメリットは大きいです。
低額で求人募集をするには?
この機会に、改めて社会保険について勉強し直してみてはいかがでしょうか?